20周年記念特設ページ
20周年によせて
2022年、パソコン甲子園は20周年を迎えます。
参加者は年々増加し、競技レベルも高くなっており、ますます盛り上がりを見せています。
このページでは20周年を記念して、これまでの歴史や、OBからのメッセージなどをご紹介。
これから参加される方も、過去に参加された方も、ぜひご覧ください。
新キャラクター愛称公募
20周年を記念して、パソコン甲子園公式キャラクターに新しい仲間が誕生しました!
名前は「パソべぇ」です!
会津若松市在住の小学生、花楓さんが名付けてくれました!
花楓さんが愛称に込めた想いは
「会津を代表する特産品の赤べことパソコン甲子園を合わせ、
最強タッグを組めるように名前を組み合わせてみました。
老若男女から親しまれるような可愛らしい名前だと思います!」
とのことでした。
皆様からのたくさんのご応募、ありがとうございました!
これからも「パソべぇ」をよろしくお願いします!!
パソコン甲子園ヒストリー
パソコン甲子園の20年のあゆみをご紹介します。
パソコン甲子園年表
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2003年度
第1回大会
- プログラミング部門
- CG・コンテンツ部門
テーマ
CG・コンテンツ部門 2020年(フレフレ)ハイスクール
主なエピソード
- 審査委員長に松本零士先生就任
- プログラミング部門(以降P部門)では、解答をフロッピーディスクで提出し、採点は手作業で実施
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- 開学10周年
- ICPC(ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト)アジア地区予選大会を本学で開催
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2004年度
第2回大会
- プログラミング部門
- CG・コンテンツ部門
テーマ
CG・コンテンツ部門 もしも、そして未来は
主なエピソード
- 成績表示システムの開発・運用開始(P部門)
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- AOJ等プログラミング学習支援システムの開発が盛んに
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2005年度
第3回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 21世紀の大発明・大発見!
主なエピソード
- 事務局が福島県庁から会津大学へ移管
- 競技システム開発・運用開始、インターネットによる解答受付・一部自動採点実施
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- 大会予選通過者への会津大学推薦入試資格付与開始
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2006年度
第4回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 ××ロボット、○○くん! いちまいの絵CG部門 ロボット
主なエピソード
- チーム人数を3人から2人へ変更(P部門)
- 競技システム完全導入(自動採点・不正解時の解答再提出可能に)(P部門)
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- 公立大学法人になる
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2007年度
第5回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 夢 いちまいの絵CG部門
主なエピソード
- 情報処理学会より奨励賞授与開始(P部門)
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- 大会予選成績優秀者への会津大学推薦入試資格付与開始
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2008年度
第6回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 扉を開けたら いちまいの絵CG部門 扉を開けたら
主なエピソード
- 予選参加者向けオンライン講座開始(P部門)
- P部門グランプリ日本情報オリンピック本選招待開始(P部門)
- 企業協賛の導入
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- ICPCアジア地区予選大会を開催(同一大学で2度の開催は当時初)
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2009年度
第7回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 神秘なる生命体 いちまいの絵CG部門 神秘なる生命体
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- ICPC世界大会に本学チームが出場
- AOJ一般公開
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2010年度
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2011年度
第9回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 宇宙人との遭遇 モバイル部門 宇宙で役に立つアプリケーション いちまいの絵CG部門 宇宙旅行
主なエピソード
- 東日本大震災による開催危機、台風による再予選実施
- 参加者増大に伴う競技システム環境拡張を実施(P部門)
- 「もうひとつの本選」開始(P部門)
- モバイル部門を新設(初年度は公開競技)
- 情報処理学会より奨励賞授与開始(D部門)
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2012年度
第10回大会
- プログラミング部門
- デジタルコンテンツ部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
デジタルコンテンツ部門 スポーツ モバイル部門 スポーツ いちまいの絵CG部門 スポーツ
主なエピソード
- 10周年記念大会(本選出場枠拡大、記念誌発行、記念レセプション開催)
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- AOJユーザー数約7,300名
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2013年度
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2014年度
第12回大会
- プログラミング部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
モバイル部門 チャレンジ!!~苦手を得意にするアプリ~ いちまいの絵CG部門 チャレンジ!!
主なエピソード
- ニコニコ動画でプログラミング部門の実況・解説を実施
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2015年度
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2016年度
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2017年度
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2018年度
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2019年度
第17回大会
- プログラミング部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
モバイル部門 旅~旅のおもてなし~ いちまいの絵CG部門 旅
主なエピソード
- 会津大学の教育・研究環境に触れてもらえるよう、プログラミング部門の会場を変更
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2020年度
第18回大会
- プログラミング部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
モバイル部門 食と健康~家族とともに~ いちまいの絵CG部門 食
主なエピソード
- 大会初のオンライン開催
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2021年度
第19回大会
- プログラミング部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
モバイル部門 これからのスクールライフ~新しい放課後~ いちまいの絵CG部門 これからのスクールライフ~新しい放課後~
主なエピソード
- プログラミング部門実況解説をYouTubeにてライブ配信
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2022年度
第20回大会
- プログラミング部門
- モバイル部門
- いちまいの絵CG部門
テーマ
モバイル部門 温故知新(おんこちしん) いちまいの絵CG部門 温故知新(おんこちしん)
主なエピソード
- 20周年記念大会
パソコン甲子園に関係する会津大学の主な出来事
- AOJユーザー数約100,000名
教員メッセージ
今年で20周年となるパソコン甲子園のこれまでの歩みや功績を、
運営を担当する会津大学の2人の教員にお話していただきました。
前田多可雄先生
会津大学教授。
パソコン甲子園に立ち上げの頃から関わる。
吉岡廉太郎先生
会津大学教授。
パソコン甲子園にオンライン競技システムを導入する。
パソコン甲子園のはじまり
(前田)
会津大学が1993年に開学し、約10年後の2003年にパソコン甲子園の第1回大会が行われました。本学には海外から多くの先生をお招きしていますが、その当時の先生方が、当時既に海外では行われていたプログラミングコンテストを福島県知事に紹介し、「会津大学でこれをやろう」という話になったのです。福島県庁に全庁的なプロジェクトチームが立ち上がり、本学からは私などが参加して、大会を作り上げていきました。
「中学生や高校生が参加できるプログラミングコンテストの開催」という方向性が決まり、情報オリンピックやICPCなど他の様々な大会も参考にしながら検討を始めました。参考にした大会の中には、机に座ってプログラムを筆記するものから、コンピュータに各チームが自作のプログラムを組み込み、多くのプログラムが並行して動く中でいかに効率的に点が取れるかを競う形式まで様々な形の大会がありましたが、最終的には現在の形に近い形で大会はスタートしました。
ただ、当初は通信システムがない中で始まったので、解答をフロッピーディスクに入れて走って提出してもらい、それをスタッフがひとつひとつチェックするという今では考えられない方法を採っていました。そんな中で、吉岡先生に新しい競技システム作りを一緒にやってもらえませんかと声をかけました。
オンライン競技システムの導入
(吉岡)
私は第3回大会から運営にかかわるようになりました。当時はプログラミング部門のほかに、デジタルコンテンツ部門があり、変遷を経て現在の3部門になりましたが、その中でも運営に高い専門性が求められ、会津大学の力が必要とされた部門がプログラミング部門でした。今の競技システムは、大会に参加する生徒さんが書いたプログラムをコンピュータが自動的に審査して、正誤がすぐにわかるものになっていますが、当時はそういったシステムは少なかったんです。
また、今でこそGIGAスクール構想で1人1台端末が配備されてきていますが、大会が始まった20年前はようやく「すべての学校にパソコンを入れよう」といった段階でしたし、パソコンが置かれても誰も使っていないというような状況も多々ありました。そんな時代だったので、最初にオンライン開催を検討し始めたときは、全国の学校のインターネット環境を調べることからはじめました。
そのような中で「全国の高校生が自分の高校からオンラインで参加する」という形式の予選を企画したので、「オンラインで開催しても参加できるのか」「参加してくれる人は本当にいるのか」と周りからは疑問の声が上がっていました。私は、会津大学にはこれができると信じていましたし、実際に実現させることができました。学生たちが協力してくれたことも大きかったです。
大会運営に掛ける思い
(前田)
大会のオンライン化を実現してからも、運営を担当する私たちは、毎年ひとつずつ新しいことに挑戦しようという気持ちで運営を続けてきました。これは長年一緒にやってきて昨年度定年退職された黒川先生の方針です。競技要項は必ず毎年見直しを行っていますし、参加者の方により楽しんでもらえるよう、本選の演出も少しずつ工夫を加えています。
大会が始まって10年が経つ頃には、作題を専門とするチームを立ち上げました。競技プログラミングの経験者でもある渡部有隆先生が自ら手を挙げて参加してくれたほか、本学で開催されたICPCアジア大会の運営経験のある鈴木大郎先生や、奥山祐市先生、西舘陽平先生が集まって問題を作るようになり、現在の運営体制になりました。
(吉岡)
私たちはいかに上位層に楽しんでもらいながらも初心者の皆さんに参加しやすい問題を作るかということをずっと考えています。だいたい10~13問くらいの問題セットの中で、何問を上級者向け、初心者向けにするかというせめぎ合いにいつも悩まされています。順位の差が付き、かつ、初めて参加するチームでも2~3問は解けるようにしたい。3~4時間の競技時間を暇に過ごさず、かつ、最後には達成感がある。これらの条件を満たすような問題のバランスを考えることが一番難しいところです。
これからの競技
(吉岡)
これまでプログラミング部門の話をしてきましたが、アルゴリズムや計算だけを競うことが情報科学ではないことは私たちもよくわかっていて、もっと本当は知ってほしいことがたくさんあります。10年前から行われているモバイル部門については、アプリケーションの開発などに興味を持つ生徒の受け皿となる部門を作らなくてはという流れから生まれました。当時はスマホが普及し始めた頃でもあり、モバイル部門を通じてアプリ制作の大切さを発信することができたと思っています。でも、20年経てば社会も変わりますから、今後、時代に合った次の競技を考えていくこともしなくてはいけません。それをどういった競技の形にするか、ここ数年悶々と悩み続けています。それはもしかすると、パソコン甲子園を立ち上げたときの悩みと似ているのかもしれません。
パソコン甲子園に挑戦する意義
(吉岡)
コンピュータという分野の中でも、これからの社会にはアルゴリズムや計算、理論といった能力を持った人材が必要になります。パソコン甲子園の上位層は世界的な大手企業にも引く手あまたです。今はAIがブームですが、そういう場で活躍できる人材は、ブームが来て必要になったときに突然生まれるわけではありません。
パソコン甲子園は高校生日本一のチームを決めながらも「人材の裾野を広げる」ことを常に意識してきました。誰もが、日本全国どこからでも参加できるよう、広く予選を開催し、本選を開催するという流れを20年前からやってきました。私たちは長年に渡り、大会を通じて、今の情報社会を支える人材育成の礎を築けたと思っていますし、それはコンピュータ理工学の専門大学である会津大学だからできたことだと思います。
コンピュータで社会の問題を解決するためには、「課題発見能力」も「アルゴリズム的思考」も「プログラミング能力」も必要になります。プログラミング部門への挑戦で身につくのは、あくまでプログラミング言語の読み書きなど、これらの一部の力でしかありません。それは直接的に大学受験に必要な能力ではないかもしれませんが、早いうちからコンピュータの言葉を覚えていけば、社会の課題を捉えて、解決するというその先の段階につなげていくことができる。高校生の皆さんがパソコン甲子園に挑戦する意義はそういったところにあるということを、もっと訴求していければと思っています。
功労者
パソコン甲子園に多くのご参加をいただき、優秀な成績を収められた高校・高等専門学校の皆様、たくさんのご協力を賜りました審査委員の皆様、パソコン甲子園の趣旨に賛同し、多大なるご支援をいただいた協賛企業の皆様、そしてパソコン甲子園の運営に長く携わった会津大学教員についてご紹介いたします。
個人・団体名 | |
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プログラミング部門本選出場最多校 | 灘高等学校 |
プログラミング部門本選出場10チーム以上 | 筑波大学附属駒場高等学校 |
プログラミング部門本選出場10チーム以上 | 開成高等学校 |
プログラミング部門本選出場10チーム以上 | 静岡県立浜松工業高等学校 |
モバイル部門本選出場最多校 | 沖縄工業高等専門学校 |
モバイル部門本選出場5チーム以上 | 鈴鹿工業高等専門学校 |
モバイル部門本選出場5チーム以上 | 鳥羽商船高等専門学校 |
モバイル部門本選出場5チーム以上 | 大阪府立淀川工科高等学校 |
いちまいの絵CG部門数最多入選校 | 好文学園女子高等学校 |
本選審査委員 | 筧 捷彦 |
本選審査委員 | 林 信行 |
協賛企業 | |
会津大学 上級准教授 プログラミング部門競技担当教員 ※2022年3月退職 | 黒川 弘国 |
会津大学 教授 プログラミング部門競技担当教員 | 前田 多可雄 |
会津大学 教授 プログラミング部門競技担当教員 | 吉岡 廉太郎 |
会津大学 上級准教授 プログラミング部門作題担当教員 | 渡部 有隆 |
会津大学 上級准教授 プログラミング部門作題担当教員 | 鈴木 大郎 |
会津大学 准教授 プログラミング部門作題担当教員 | 奥山 祐市 |
会津大学 准教授 プログラミング部門作題担当教員 | 西舘 陽平 |
会津大学 上級准教授 モバイル部門競技担当教員 | 矢口 勇一 |